この日も車に乗って1便で帰るお客さんを見送りにいく。他にも見覚えのある顔がちらほら見える。さすがに昨日までよりはお客さんの数も減っている。中には昨日成人式を終えた新成人の姿も見える。



それにしても、30日からの中では今日が一番天候に恵まれたようである。というわけで、今日も北浜(ニシハマ)へと向かう。

今朝の北浜はその青さが際立っている。


東屋を通してみた海もまた美しい。


一昨日とは反対に、今日はペー浜、さらにはその南側の浜シタン群落のほうへと向かって歩く。ペー浜を過ぎると獣道のようなところを進んでいくことになる。そしてその道すがらの所々に砂浜が広がる。
お昼は見送りを兼ねて港へと向かう。今日は待合室にある「海畑(イーノー)」も営業していることであろう。ちなみに例年、青空食堂は3日まで営業して4日から休業することが多い。
港に着くと、予想通り「海畑」は営業中。今日宿を離れるお客さんが先客としておそばを食べている。早速おそばを注文。でも泡波も飲みたくなり、追加で注文する。ここで泡波など飲んだこともなかったのだが、ちょっと濃い目のここのお出汁とよく合う。

先客の人たちは帰りの船で飲むために泡波の持込を注文。プラスチックカップに移しかえられる。でも、あの揺れる船の中で飲んで大丈夫なのだろうか。
午後は再び北浜へと向かう。朝よりもさらに天気が良くなり、空がますます青くなっている。気温は27℃近くであろう。



海の透明度もはるかに高い。午前よりも人が増えている。


2時近くになり、離島に備えて宿へと戻る。その途中の風景。


しばらく宿の表のテーブルでくつろぐ。そのうちに宿を離れる時間がやってくる。お世話になった人たちに挨拶を済ませ、車で宿を離れる。車窓からは水平線が広がり、その向かいには隣の島が見える。
やがて港に到着。昨日までと違い、人は少ない。ほぼ定刻どおりに船が到着。早速乗り込み、船内後方に座席を確保する。ここが一番揺れにくいからである。定刻どおりに出港。見送ってくれる人もいない。今度来れるのはいつであろうか。
この時期には珍しく追い風となる南西の風のためか、あまり揺れることもない。一眠りしているうちに石垣の離島桟橋に到着。早速今夜の宿へと向かう。この2-3年ほどで離島桟橋付近にも多くの宿が新しくできた。今夜泊まるのもそんな宿の1つである。
今夜の夕食は石垣牛の焼肉。以前から食べてみようと思いつつ、機会を逃してばかりいたのだが、ようやく今回その夢が実現しそうである。ところが第一希望の「やまもと」は定休日。ということで、新たに教えていただいた美崎町にある「焼肉石垣島」へ向かう。場所は民謡酒場「芭蕉布」のすぐ左側で、建物の2階。
ところが予約なしで訪れたところ、約30分待ちになるとのことで、時間を潰してから再度来店。2人前で2400円のセットを注文。注文してからもかなり待たされたが、出てきたお肉はかなりの分厚さ。あまり焼かずにちょっと炙っただけで食べられる上質のロースとカルビ。他にも島えびやホタテなどがテーブルに並ぶ。これにご飯をたのめばお腹も一杯。大満足の夕食である。
時間もすでに10時を過ぎ、隣の「芭蕉布」へと向かう。ところが今日はお休みとの張り紙が。続いていった「琉歌」も同じく今日だけお休み。また美崎町に舞い戻り、「安里屋」へと向かう。もうそろそろ観光客も引き上げた頃かと思ったところ、まだまだ大勢の観光客が座っている。というわけで、あまり八重山民謡が演奏されることもなく、ほとんどが夏川りみやBEGINの曲ばかり。今日ははずれのようである。
いつも疑問に思うのだが、どうして観光客にリクエストを求めるのだろうか。唄者としてはサービスのつもりなのだろうが、一般の観光客は民謡の曲名を知るわけもないのであり、勢い上のような曲がリクエストされることになる。またリクエストしたところで唄者のほうが必ずしもその曲を得意とするわけでもない。それならばいっそのことリクエストを聞くこともなく、唄者のほうが自分の得意とする民謡を演奏してくれたほうがはるかに観光客にとっても思い出に残るのではないだろうか。どこでも聴くことができる曲よりも、ここでしか聴くことの出来ない民謡のほうがはるかに思い出となって残ることであろう。
宿へ戻り、明日に備える。