
千本通の中立売通と出水通の間にある上長者町通りを西に入り、「西陣日活」に突き当たる手前の南側にこのお店はある。なお最寄の市バスのバス停は千本中立売と千本出水である。

お店の中はバーと言えばいいのかスナックと言えばいいのか、とにかく30年ほど前で時間が止まったままのような空間である。
お店を経営しておられるのはこれまた時間が止まったような方で(失礼)、年配のお母さんとその娘さんのお二人でお店を切り盛りしておられる。
これだけだとどこにでもあるようなお店なのだが、このお店が凄いのはここからである。カウンターの後ろには所狭しとアナログレコードが並べられており、お客さんのリクエストに応じてレコードをかけてくれる。そのジャンルがまた凄い。戦前の服部良一メロディーから70年代フォーク、あるいは筒見京平メロディーやアニメソングなど、ありとあらゆるジャンルの懐かしいレコードが揃っているのである。
しかもどんな曲をリクエストしても即座にそのレコードを探し当て、カウンターにない場合には2階にまで上がって目的のレコードを探し出してくれたり、あるいは残念ながら在庫がないものに関してはその場でそのことを伝えてくれるのである。これは一種の名人芸以外の何物でもない。ちなみにこの日かかっていたのは、八神純子の「ポーラースター」「パープルタウン」・研ナオコの「京都の女の子」・高石ともやの「受験生ブルース」・美空ひばりの「港町十損番地」などといったところである。これでこのお店の雰囲気をお分かりいただけるであろうか。


お値段もお手ごろなうえに、女性一人でも気軽に入れる雰囲気。ぜひ一度皆さんにもこの「昭和歌謡の香り」に満ちた空間を味わっていただきたい。なお定休は火曜日である。
中に入ると昭和40年代そままの雰囲気、心が安らぎました。ちなみに昭和40年代はよく通ってました。