エッサウィラに到着後、メディナの中でホテルを探し始める。ある客引きに「あなたは普通のホテルではないホテルを探しているように見えた。そんなあなたのためのホテルがある。」といってあるホテルに連れて行かれる。
一軒普通の民家のような入り口を入ると、中には一部屋一部屋違ったオブジェなどで飾り付けられた部屋が並んでいる。経営者はフランス人の芸術家らしい。室内には大きなバスタブもあり、部屋によっては風呂に入りながら海も眺められる。
料金は400DHからであり、魅力的ではあるが、予算を超えるので残念ながらあきらめる。屋上の小さい部屋なら150DHにしておくといわれるが、それも断ることにする。もし予算に余裕があればぜひ泊まってみたい宿ではある。名前は Les Chevaliers de la Tour d'Argent de Scala。Rue Derb Lallouj から西側に入ったところにあり、博物館よりも北側である。クレジットカードも可。Tel 044-47-5799
Hotel Rampart に泊まることにする。部屋数が多いので、他が満室でも空室があることが多いらしい。屋上からは城塞や海岸を見下ろすことができる。宿で荷物を解いて街へでる。
非常に小さい街ではあるが、ギャラリーや寄木細工の工房が建ち並び、そういったものに興味のある人にとっては楽しい街である。街並み自体もすっきりしており、白い壁に青い扉の組み合わせが美しい。時間さえあれば長居したい街である。街北側の城塞には強い風のために激しい波が打ち寄せる。ここからの眺めは壮大である。
港には10数件もの屋台が出ており、魚介類を炭火焼にして食べさせてくれる。ここまで食べ物についてはほとんど書いてこなかったが、それは他のイスラム圏同様、この国の食事も変化に乏しいからである。ところがここの屋台では鰯・鯛・鱸(すずき)・いか・えび・かに・しゃこなどが食べられるのである。それもイスラム圏にありがちな濃い味付けではなく、レモンを絞っただけで食べさせてくれる。
ただ残念なのは、いっしょに出てくるのがバケット、つまりフランスパンということである。やはり魚介類には銀シャリ、白米でなくては! 足の端から端までが30cmもあるような蟹が50DH、いか一杯25DHなどである。伊勢海老50DH、うにが2個で10DH、鰯の値段は失念してしまった。