30分ほどで温泉場駅に到着。ここから虚心庁へと歩く。こちらの詳細は「韓国・釜山市 東莱温泉 虚心庁(チムジルバン)」を参照。以前より早朝割引の値段が下がったようで、たったの4000ウォン。まず食事を済ませてから浴室へと向かう。さすがに月曜の朝とあって、あまり客の姿は見えない。一部のサウナは休止している。それにしてもあいかわらず妙な浴槽が多い。
この後チムジルバンに入ると、中のテレビからは見慣れた顔が。ユンソナ(尹孫河)御成婚祝いの番組にてあらせられる。しかも一時間もの長きに渡って。婚約者と電話で話すシーンも出てくる。画面の片隅には「韓流スター・ユンソナ」の文字が。韓国においては、本当に日本で「韓流」なるものが存在することになってしまっているようである。
釜山駅へ向かおうとすると、なんと台風3号の影響で、外は大嵐。危うく吹き飛ばされそうになり、あわてて建物の陰へと入る。もう一度西面でミルミョンのお店へ行こうと思っていたが、この悪天候ではとても無理である。やむを得ず釜山駅へと直行。
釜山駅前の食堂で安く済まそうと思ったものの、とても地上へ出る気にはならない。やむなく地下街から直結するところにある全国チェーンのお店でカルビチムを食す。これはカルビを煮込んだものであり、今回は当たりである。
今度は鉄道の駅へ向かうのだが、ソウル駅などとは違い、依然として一旦地上へ出る必要がある。みんな暴風雨に立ち向かいながら駅舎へと走っていく。決してその距離は短くない。とりあえず13時のKTX特室に座席を確保。半額割引の追加金額は9000ウォン。
北へ進むほど雨足は弱くなってくるのだが、車窓から見える川という川はみな氾濫寸前である。中には水に浸かってしまっている道もある。
ちなみに韓国ではこういうときに電線から漏電して感電すると言う、日本では考えられないような事故が多い。これは政府がわざと電力会社に命じて点検作業を手抜きしているに違いない。そうすることによってわざと感電死する可能性を作り出して、国民1人1人が常々危険を察知して行動しなければならないように仕向け、国民が平和惚けするのを防いでいるのであろう。まさに平和惚けしている日本にこそ導入が望まれる仕組みである。本当に韓国人の知恵には頭が下がる思いである。
それにしても目立つのは車内で電話を掛ける人々。前にも書いたとおり、韓国人には自分の欲求に対して非常に忠実な人が多い。自分が掛けたいと思ったときに掛けたいところで掛けるのである。その奔放さには頭が下がる。特に特室よりも普通室の乗客にその傾向が強いようである。
そういえば私の後ろの乗客の電話もしきりに着信音が鳴っており、延々と会話を続ける。まわりの乗客など気にする様子もない。この豪快さこそが韓国人のすばらしさであろう。われわれ日本人のように周りに気を使うなどということは人間を小さくしてしまうだけだとこの国では考えられている。われわれ日本人も彼らの奔放さを見習うべきときが来ているのではなかろうか。1人だけ周囲を気にしてデッキへ移動する人がいたが、彼にはわれわれ日本人のような小物にはなってほしくはない。
2分遅れの15時51分にソウル駅へ到着。こちらは全く雨が降ったような様子もない。早速旅行代理店へと向かい、帰りの航空券を購入。日本発の航空券の値下がりとソウル発の航空券の値上がり、それに加えてウォン高とこちらで航空券を買ううまみはほとんどなくなりつつある。日系の会社もソウル発の航空券に関してはいろいろと規制を掛けているようであり、特に好調なANAにその傾向が強いようである。と言うわけで、今回は初めてJALの航空券を購入。日本からとは正反対にこちらから日本への航空券は値上げを続けており、必ずしも日本への旅行者が増える要因は多くはないようである。
一通り明洞・鍾路・仁寺洞と歩いた後で今夜は早い目にソウル駅北西側にあるシルロアムサウナへと向かい、疲れを癒すことにする。こちらの詳細は「韓国・ソウル駅前 シルロアムサウナ(チムジルバン)」を参照。後ろには「地球の歩き方」を持った女性2人が並んでいる。おそらくチムジルバンは初めてなのだろう。
それにしても高温・多湿・汗の塩分と精密機器にとっては劣悪な条件の中へ携帯電話を持ち込み、声が大きく響くチムジルバンの中で周囲のことも気にせずに延々長話を続ける人たちが実に多い。その彼らの自由奔放さもさることながら、自腹を切って携帯電話の耐久実験を買って出るその自己犠牲精神にはほとほと頭が下がる。われわれ日本人にはとても思いつかないことであろう。
さすがの私も、日本においてサウナにまで携帯電話を持ち込む人はみたことがない。と言うわけで、いつもチムジルバンの中では話し声がこだましており、静かに入るようなことはできない。





