
宿へ戻ると他の客は既に朝食を終えた後らしく、1人寂しく朝食をとる。
本当は夕方の貨客船・ぱいかじでのんびりと石続へ戻ろうと思っていたのだが、ぱいかじは荷物の積み下ろしのために時間が大幅に遅れることも珍しくないようで、高速船で帰ることを勧められる。という訳で朝の高速船で戻ることになる。もう1日この島の雰囲気を味わっていたかったのだが、仕方がない。石続に日帰りの用事があるという宿の御主人とともに船へ乗り込む。

石続に戻って宿に荷物を預けてから自転車を借りる。昼食のために向かったのは石続小学校の隣にある「来夏世(くなつゆ)」。頼んだのはそば定食。沖縄風炊き込みご飯のジューシーと黒紫米のご飯を選ぶことができ、今回はジューシーを注文する。だしは澄み切っており、非常にあっさりとしている。

その後小浜島へと向かう。ひさしぶりに来た小浜島はすっかり様変わりしている。やはり「ちゅらさん」効果であろう。立派な港のターミナルの中には売店も出来ており、かつては八重山観光フェリーしか就航していなかったのが、いまは安栄観光も就航している。ちゅらさんの撮影地めぐりをする日帰りツアーの客引きもおり、かつてのような静かな島ではない。
とりあえず大岳(うふだき)を目指して歩く。麓まで約20分。そして麓から頂上まで約15分。残念ながら途中で小雨に見舞われる。天気さえよければ頂上からは八重山の島々と眼下に広がるエメラルドグリーンの海を見渡せるのだが、残念ながらあまり雲行きもよくない。とりあえず頂上の東屋に座って1時間ほど一休み。



島の中心へ向かって歩き出す。はいむるぶしなどの大型ホテルがある地域とは大きく離れており、観光地化とは程遠い。その中で例外は「ちゅらさん」でこはぐら荘の撮影現場となった民家。ここだけはツアー客がやってくる。とはいっても知れたものではあるが。


ここはいまも人が住む人家なのだが、かつては撮影に使われた看板などがそのまま残されているだけで、いかにも撮影用セットのように感じられ、敷地内へ無断で立ち入る人も少なくなかったのだが、今ではちゃんと住む人がいる民家であることが記され、立ち入らないように案内が出されている。
小浜小中学校前の道を通って港へと戻る。学校を通り過ぎたあたりから目の前に広がる八重山の海が美しい。


石続へ戻った後は一旦宿へと戻り、シャワーを浴びる。