日の上がる前のためか、かなり寒い。昨年の元旦も同じような状況であった。ただそのときの私は何を思ったか短パンにサンダル履きだったのだが、さすがに今回は普通の服装である。私は人一倍寒さには強いのである。泡盛を飲んで体を温めようとするのだが、とても追いつかない。やがてあたりが明るくなってくるが、残念ながら初日の出は拝めないようである。
昨年同様三線の演奏が始まる。そのうちの一つは「鷲ぬ鳥節」であり、その歌詞の内容は元旦の朝に鷲が卵から孵り、東の空へ飛んでいった、という意味である。昨年はもう一つの宿でかつてヘルパーをしていた女性が曲に合わせて優雅な舞を踊ってくれたのだが、今年は彼女も本当に引っ越してしまい、その姿を見ることはできない。
宴もお開きになり、宿へ戻り朝食にする。初日の出を見に来なかった人たちも眠そうにしている。相変わらずテレビは本土の雪景色を映し出している。天候も引き続き悪いようである。一便で帰る人たちを見送った後、昨夜のA氏の自宅へと向かう。
A氏の自宅ではいろいろな料理をいただき、泡盛もたくさんご馳走になる。朝からこんなことでいいのであろうか。いや、いいのである。これこそが正しい八重山での正月の過ごし方なのだ。3時ごろになって宿へと戻る。テレビをつけると「民謡紅白歌合戦」を放送している。これを見るのも正しい沖縄の正月の過ごし方である。
再び夕食の時間。宿のお母さんはいつもどおり料理を一品一品説明している。この場でも再び泡盛。いったい朝から何時間飲み続けているのであろうか。言うまでもなく、食後も再び泡盛。ラジオからは昼間にやっていた民謡紅白歌合戦が再び流れている。酔いと民謡の心地よさで思わずまどろんでしまいそうになる。





