あいかわらずライオンの群れはそこらへんにいくらでもごろごろと。ヌーとシマウマも一列になって移動を続けている。木上で休んでいるヒョウ一頭。でもチーターはあいかわらず見つからない。
やがてドライバーが道を外れて池のようなところへと向かう。よく見るとジャッカルの家族が。やはりベテランだけにどんなところに動物がよく集まっているのかを熟知しているのだろう。
やがてハゲタカが群がっているのが見えてくる。車を近づけるとハゲタカたちは逃げ去っていき、その後には半身になったヌーの死体が。おそらくライオンかヒョウの餌食になったヌーの残った肉をあさっていたのだろう。それにしてもその骨が生々しい。
ところどころでダチョウのつがいとも出会う。オスは黒、メスは褐色なのだが、夜はオスが昼間はメスが卵を抱いて温める。そのためオスは闇夜で目立たないように黒く、メスは昼間の草原で目立たないように褐色をしているらしい。
お昼時になってセレンゲティからンゴロンゴロへと戻る。セレンゲティの入園料は24時間単位で計算されるため、ちょうど48時間で出られるようにスケジュールを組んである。
ここからは再び埃まみれの一本道をひた走る。やがてマサイたちも住む山の麓にたどり着き、ひたすら上へと向かう。まずマサイの村に入って今夜村に泊まる許しを得てからキャンプサイトへと向かう。
ンゴロンゴロのクレーターを見下ろすところに位置するキャンプサイトはかつては水シャワーしかなかったはずなのだが、いまはちゃん温水も使えるようになっている。なんせ標高2400mのところであり、夜はかなり冷え込む。こんなところで水しか使えないのではたまったものではない。必ずしも清潔とはいえないシャワー室だが、3日ぶりに汚れを洗い落とす。
星空観測でもと思ったのだが、異常に風が強く、やがて曇り始めて月まで出てきたためおとなしく休むことにする。