向かったのは壺屋にある金壷食堂。平和通りを壺屋へ向かって歩き、アーケードが右のサンライズなはへと続く地点からさらに一筋進み、その角を右へと曲がったところにこのお店はある。

台湾出身の女性が経営するこのお店では台湾の精進料理である素食が出されている。一見お肉やレバーに見える素材も実は大豆や湯葉などで作られているのである。ちなみにたったの500円で食べ放題。ちなみにお客さんが少ない時間などは料理の種類が少なくなりがちなので、できるだけお昼時などに行ったほうがよい。営業時間は午前7時ごろから午後5時ごろまで。朝食が取れるお店が少ない那覇ではなかなか重宝するお店である。なおこのお店は年中無休なのだが、不思議なことにいつ行ってもこの経営者の女性がいなかったことは一度もない。いつ休みを取っているのか全くの謎である。
なお客層は那覇在住の台湾人や同じ建物にある三和荘という宿に泊まっている台湾人客が中心で、日本人のほうが少ないぐらいである。彼らの会話を聞いていると中国語の中に時々いろんな「おじさん・おばさん」のような日本語の単語が混じってくるのが聞き取れる。やはり歴史的に日本語とつながりが深いだけに日本語の単語が日常会話にも出てくるようである。
午後からはバスでコザへと向かう。今回はコザに残る2軒の銭湯・中乃湯と越来湯を訪れようというわけである。
まず胡屋十字路とコザ十字路の間にある安慶田バス停で下車。バス停西側の信号から南へ向かい、一筋目を左へ曲がると右手に古ぼけた建物が見えてくる。これが中乃湯である。

昨年訪れたときには3時過ぎには開いていたのだが、なんと今日日曜日は定休日。ということで、前回訪れたときの模様はこちらに(沖縄市(コザ)安慶田・温泉銭湯 中乃湯)。
次は越来湯へと向かう。コザ十字路から北へと向かい、吉原の信号を左へと曲がると突き当たりに越来小学校が見えてくる。その正門前で右へ曲がりしばらく歩くと左手に見えるのが越来湯である。ところがここは5時から営業開始ということで、まだ2時間以上もあるということから、仕方なく写真だけ撮ることにする。ちなみにこちらは温泉ではない。

夜は宜野湾市海浜公園へ。宜野湾はごろも祭りを見るためである。メインステージではカチャーシー大会が行われ、一般参加による数十組の団体が交互にステージ上でカチャーシーを踊る。げんちゃんこと前川守賢がひきいるげんちゃんバンドが何時間もぶっ通しで唐船ドーイなどを唄い続けている。恐ろしいまでの強い喉の持ち主のようである。
バスが混雑するのを避けるため終了を待たずにバスへと飛び乗る。幸いにも会場を出ると同時に那覇行きのバスがやってくる。
今晩はステーキを食べることにする。いつも那覇では辻にあるステーツサイズへ向かうのだが、今回はジャッキーステーキハウスへと向かう。どのガイドブックにも出ている有名店であるにもかかわらず一度も行ったことがなかったため、ためしにどのような店か覗いておきたかったのである。
中へ入るとガイドブックを持った観光客の集団。ガイドブックに取り上げられているにも関わらずその多くが地元の常連客で占められているステーツサイズとはかなり雰囲気が違う。正直言って「しまった!」との思いが。とりあえず席へ着いて早速注文する。メニューを見ると気のせいかステーツサイズより少々高いような気がする。とりあえずテンダーロインをたのんでみる。
早速来たステーキを食べてみる。たしかに悪くはないのだが、どうも何か足りないような気がする。テーブルに置かれているのはステーツサイズにあるA1ソースと違い、オリジナルソースのようなのだが、A1ソースに慣れた舌には酸味がほんの少し足りない。店の雰囲気も落ち着かずにがやがやしている。どうも私の好みには合わないようである。早々と食べ終え、店をあとにする。
西町へ移転したばかりのジャッキーと違い、ステーツサイズは米軍統治下のAサイン時代の雰囲気をそのままに残したお店である。何十年も前から使われたままになっているであろう食品サンプルの入ったショーケースを横目に、人によってはちょっと入るのを躊躇するであろう大きな扉を押して中へと入る。ちょっと暗めの照明に昔ながらのジュークボックス。返還前の空気をそのまま閉じ込めたような雰囲気には何か癒されるものがある。
食事のあとは再び「島思い」へ。今日はちょっと早めに帰る。とはいっても2時近くではあるが。